頚椎症(変形性頚椎症)とは
頚椎症とは、加齢によって首の骨である頚椎が変形したり、椎間板などの頚椎構造に変性が生じて頚椎を通る「脊髄」やそこから分岐する「神経」が圧迫されることでさまざまな症状が引き起こされる病気です。
首肩や肩甲骨付近の痛み、腕や手にかけて痛みやしびれを生じます。圧迫される部分により「頚椎症性脊髄症」または「頚椎症性神経根症」と呼ばれます。


頚椎症(変形性頚椎症)の原因
頚椎症の原因は、加齢によって頚椎が変形することです。
頚椎が変形する原因は、クッションの働きをする椎間板の水分が失われ弾力性が失われること(老化現象)で頚椎の縁も一緒に押し広げらけて尖った骨棘(こつきょく)が形成されます。椎間板はコラーゲンが多くて弾力性のある組織ですが、年齢とともに水分が失われていき徐々に変性してしまいます。椎間板は年を重ねると自然と変形するので、大きな事故や外傷などがなくても、一定の割合で発症してしまいます。
また骨同士の衝撃や摩擦が増えることでも骨棘が形成されます。
脊柱管を支える靭帯が加齢によって厚く硬くなり脊柱管全体が狭くなります。
首は約5〜6Kgもある頭を支えているため常に負担のかかる部分であり、パソコンやスマートフォンを使うときに猫背になり下向きで長時間の作業や、首を反らす動作の繰り返しなども頚椎症の原因の一つと言われています。
頚椎症は二種類に分類されます。頚椎の変性により脊髄が圧迫されるものを「頚椎症性脊髄症」、神経根が圧迫されるものを「頚椎症性神経根症」と呼びます。
頚椎症性脊髄症の症状とは
頚椎の中心に脊髄が通っており、脊髄からは神経根が腕に向かって伸びています。変形した椎間板や突き出た骨棘が脊髄を圧迫することで起こります。中高年に多くみられ、両手足の感覚の麻痺や運動の麻痺がでます。感覚が麻痺すると手足のしびれ出たり指で触った感覚が鈍くなります。最初は手指の痺れがでることが多く、次いで手足が運動麻痺するとボタンがとめにくくなったり箸を上手く使えなくなったり、小銭がうまくつかめくなったり手先の細かい運動が障害されます。このように細かい作業ができなくなることを「巧緻(こうち)運動障害」と言い日常生活に支障が起きます。また階段の昇り降りが困難になったりします。両腕や両脚に症状が現れます。また痛みはあまりなく、多くは痺れや麻痺です。このような両腕や両脚の四肢の症状を「脊髄症」といいます。
手指が少し痺れるだけの場合もあれば、「膀胱直腸障害」と言って尿が出にくくなったり、トイレが近くなる頻尿になったり、便秘になったりする場合もあります。

頚椎症性神経根症の症状とは
変形した椎間板や突き出た骨棘が椎間孔を狭めて神経根を圧迫することで起こります。脊髄から分かれて腕へ行く神経が圧迫されます。片側の首、肩、背中、腕、手の痛みやしびれがでます。特徴は左右の片方の腕などに症状が出ることです。なぜなら片方の神経根のみが骨棘や椎間板変性により圧迫されるためです。
首を傾けたり上を見る動作で痛みやしびれが強くなる場合があります。日常生活で注意していただきたいのは天井を見上げる動作つまり首を後へ反らせる姿勢です。美容院でのシャンプーはこのような姿勢になるため避けましょう。

日本整形外科学会より参照
頚椎症の対処法
首を動かすと痛い場合は、首の動きが制限される頚椎カラーを装着することで首が固定され安心感を得られ楽になる人もいます。
首を後ろに反らすと痛い場合は、高めの枕にすると楽になる可能性があります。低い枕で寝ると首を反らすような姿勢となり、痛みが出やすくなってしまいます。普段使っている枕の上か下に折りたたんだタオルを敷いて高さ調整をしてみるとよいです。


